南の風10m

自分が好きになった本を、誰かに伝えたい。そして、好きであった記録を残したい。そんな思いで、ブログを作ってみました。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

笹沢左保『木枯し紋次郎』

ことのついでというわけではないけれど、この物語についても、書きたい。中村敦夫主演の時代劇が有名ですが、原作も正編続編合わせて(たしか)20巻前後にわたり書き続けられ、長く読まれてきた名作です。この本の主人公である紋次郎、無宿、つまり故郷の戸…

周藤蓮『賭博師は祈らない』①~⑤、電撃文庫、KADOKAWA、2017-2019

作者さんの口ぶりをまねれば、本の感想には、「最初に読んだ時の感想」と、「読み込んだ時の感想」があると思います。最初に読んだ感想は、食べ物に例えれば、口に入れた瞬間の強烈な印象と、口の中に微かに残った後味、といったところでしょうか。それはき…

以心伝心

男子三日会わざれば、というわけではありませんが、別の本について、ふと思ったことなどを。私、すぐ気分が変わるものでして。てへ。 以前から、以心伝心という言葉が気になってます。手元の辞書では、言葉によらず、お互いの心から心に伝えること、とありま…

評で本を手にとる

ここ数年、思い返すと、固めの本ばかりを読んでいたような気がします。 それには、またいろいろ理由もあるのですが、最近、思考が、志向がちょっと変わりました。 純粋に、肩の力を抜いて、読む事を楽しみたい、心を動かされたい。 たぶん、コロナの影響でし…

思いを語ってみたいということ

本を読み、心を動かされたとき、その感動を言葉にしてみたいと思う。その感動は、きっと、時とともに薄れてしまうものだから。薄らいだ記憶を呼び起こして、自分が何かを好きだった、その思いを自分に感じさせてくれる何か、好きだった思いを、記録に残した…